スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…(エピソード8) 「結婚準備」(ドレス、婚約指輪、結婚指輪編)

このエピソード達は、俺と、今は亡き、嫁さんが過ごして来た時間を懐古しながら、今現在、そういった状況で、悩んだり、困ったり、つまづいたりしている、人達の何かの役に立てればと思い、不定期で、自分と嫁さんのエピソードを、ノンフィクションで、書き綴っているものです…。

現在進行形の物語ではないので、ご注意を…。




エピソード8 「結婚準備」(ドレス、婚約指輪、結婚指輪編)



「あと、決めなきゃいけない事って、何があるの?」

「まず、私のドレスと、なりさんの、タキシードかな?」

「どこで借りるの?」

「実はもう決めてあるんだ、ドレス試着した後、写真を撮ってくれるところがあるんだ!、一緒に行ってくれない?」

「いいけど、いつ?」

「明日!、もう予約も入れてある!、だめ?」

「事後承諾かよ!、わかった、付き合うよ、予約入れてあんだろ?」

「うん、入れてある、断られたら、無理矢理にでも連れて行こうと思ってた。(笑)」

翌日、嫁さんと貸衣装屋に足を運ぶ。

何百着もあるドレスの中から、好みのドレスを一生懸命選んでいる嫁さん、その内の何着かを俺のところに持って来る。

「どれがいいと思う?」

「着てみねぇとわかんねぇよ、着てみな。」

「みんな着ちゃうと、結構、時間かかっちゃうよ…、なりさんいいの?、そろそろ、タバコ吸いたいでしょう…?」

「着替えてる間に吸って来るからいいよ、今日は、時間掛かるのは、最初から覚悟してたから、好きなだけ着てきな、待ってるよ。」

「うん!じゃぁ、ちゃんと見て感想とか言ってね。」

「了解、とりあえず、タバコ吸ってくるわ。」

貸衣装屋の外に出て、タバコを吸いながら、(俺も結婚する事になるのかなぁ…)なんて、間抜けな事をぼんやり考えていた…。

ドレスに着替えた嫁さんが、俺の前に立つ…。

「どう…?、似合う…?」

「馬子にも衣装だな。」

「何?その言い方(苦笑)、もう少し、ましな褒め方無いの?、全く素直じゃないんだから!」

「はい、次行ってみよう。」

「何それ?、次のに、着替えに行ってくる。」

「待ってる。」

何着か選んだ、ドレスに着替え本当に嬉しそうな顔をする嫁さんを眺めながら、こんな事で喜んでくれるなら、一緒に来て良かったなと、素直に思った…。

最終的に、二着のドレスが決まり、俺のタキシードも決まった。

「これ着て、結婚式するんだね、似合うかな…。」

「とりあえず、今日まで見て来たお前の中では、一番綺麗だったよ。」

「やれば出来るじゃん、素直でよろしい!(笑)」

「あとは?、何の準備が残ってる?」

「…あとは、指輪…かな…。」

「わりぃけど、今、お前にたいした指輪買ってあげられねぇぞ。」

「それなんだけど、わたしから提案してもいい?」

「何?」

「わたし、婚約指輪いらない、クリスマスに貰ったので十分、だから、結婚指輪は、わたしが欲しい指輪買って貰ってもいい?」

「この間のは、たいして高くねぇじゃん、ねぇって言っても、少しはあるんだからさ、婚約指輪ぐらい買わないと、どうなのって感じじゃない?」

「だったら、その分、結婚指輪に回して欲しい、ずっと身に着けている物だから…、でも、欲しい指輪結構高いよ。」

「だったら、どんな指輪が欲しいの?」

「エルメスのホワイトゴールドの指輪!」

「結婚指輪にエルメス…?、少し待て!、2つだろ?、今は無理、って言うか6月の式までに間に合わないかも…(苦笑)」

「違うの、1つでいいの…。」

「なんで?」

「なりさんからわたしに指輪をくれて、わたしから、なりさんに指輪をあげたいの…、これなら式までに二人で頑張ればなんとかなるでしょ?」

「俺が飲みに行かない様にすればな。(笑)」

「うん、禁止!!(笑)」

「わかった、我慢するわ、本当にそれでいいんだな?」

「うん、それがいい…。」

「じゃぁ、しばらく金貯めるから待って!婚約指輪の分はこれからの生活費に回そう、お前が、いつ動けなくなっても、働けなくなってもいい様にさ。」

「大丈夫、今、倒れていられないもん!、わたしもお金貯めなくちゃ!」

「まぁ、無理すんなよな…。」

「じゃぁ、お互い、指輪買える様になったら、買いに行こう、それでOK?」

「OK、で、なりさん、飲みに行くの禁止ね!!(笑)」

「了解。(苦笑)」



「結婚準備」(結婚指輪~親族間問題編)へ続く
スポンサーサイト

テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2007/10/19(金) 02:37:44|
  2. メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…

このエピソード達は、俺と、今は亡き、嫁さんが過ごして来た時間を懐古しながら、今現在、そういった状況で、悩んだり、困ったり、つまづいたりしている、人達の何かの役に立てればと思い、不定期で、自分と嫁さんのエピソードを、ノンフィクションで、書き綴っているものです…。

現在進行形の物語ではないので、ご注意を…。



エピソード8 「結婚準備」(式場選び編)

何となく後味の悪い、両家顔合わせを済ませ、本格的に、嫁さんとの結婚準備に取り掛かる、あの時の嫁さんは、パニック発作を起こす事がたまにある程度で、精神的には非常に安定していた時期だと思う。

「なぁ、結婚の準備って、何から始めりゃいいの?」

「まず、式場選ばなきゃね、なりさん、どこか希望ある?」

「無い!お前の好きな場所でいいよ、俺、基本的に無宗教だし。」

「そうだよね…、聞いた私がバカだった。(笑)」

「わたし、チャペルのあるところがいいな。」

「じゃぁ、それで。」

「テキトウだなぁ…。」

「お前さ、ホテルとかでもいいの?、それだったら、俺、コネ持ってるよ。」

「ほんと!、どこでもいいの?」

「バカ言うなよ、知り合いの系列だけだよ。(苦笑)」

「じゃぁ、何箇所かわたしが選んで、なりさんのコネクションが使えるかどうかって感じでいい?」

「いいよ。」

「でもさ、実物見に行かないと分かんないよね?、今度の休みから、式場巡りしよう?、だめ…?」

「俺も、って事だよな?、やっぱり…。」

「当たり前でしょ!」

「はい、はい、了解。」

「ハイは一回でいいの!取りあえず、今週はどこから行こうか?」

きびすを返し、PCに向かう嫁さん、後姿からも、嬉しさが伝わって来る、
(子供みたいだ。)と思いつつも、それが愛しいと感じている自分に気付く。

それから、数週間、式場巡りに引き摺りまわされる事に…。

結構な数の式場を見て回り、俺のコネと嫁さんの趣味との折り合いが付いた式場が、青山ダイヤモンドホールだった。

式場に何度か足を運び、式の日程や、料理を決めて行く。

「なんか、私だけで決めてない?、なりさん何か希望とか無いの?」

「俺からは無いよ。」

「他人事みたいな言い方だね!ほんとに、結婚する気あるの?(怒)」

「じゃぁ俺から、1個だけ希望!」

「何?(怒)」

「一回きりの結婚式だ、お前がやりたいように、後で後悔しない様に、お前が全部決めろ、俺は、お前が、ガキの頃から夢に見てた形の結婚式をしてあげたい…、これが、俺からの1個だけの希望、以上。」

「ごめん…、ありがとう、そんな風に考えてくれてたとは思ってなかった…。」

「いい結婚式出来るといいな。」

「うん。」

「これで、式場と日程は決まりだな、あと、何の準備すればいいの?」

「いっぱいあるよ!、頑張ってついて来てね!(笑)」

「あいよ。(苦笑)」

この時の嫁さんは、本当にアクティブだった、以前の様に、朝のベットから、
抑うつ状態から抜け出せず、辛そうな表情で身支度をし、玄関の前で、
へたり込む…。

そんな嫁さんの姿を、最近見ていない事に今更ながら、気が付ついた…。



「結婚準備」(婚約指輪、結婚指輪編)へ続く

テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2007/10/16(火) 00:09:39|
  2. メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…

このエピソード達は、俺と、嫁さんが過ごして来た時間を懐古しながら、今現在、そういった状況で、悩んだり、困ったり、つまづいたりしている、人達の何かの役に立てればと思い、不定期で、自分と嫁さんのエピソードを、ノンフィクションで、書き綴っているものです…。

現在進行形の物語ではないので、ご注意を…。




エピソード7 「両家、初顔合わせ~仮面家族」



「で、お前のとこの家族にいつ会いに行けばいい?」

「出来れば早い方がいいって、お父さんは言ってたけど…、
なりさん仕事忙しいよね?」

「ん~、2月になれば、休み取れるんじゃねぇかな、たぶん。」

「じゃぁ、2月に決めちゃってもいい?」

「決めちまおう、面倒な事は早く終わらせたいしな。(苦笑)」

早速、翌日には、2月の休みを確保し、俺の実家にも日取りを
連絡する、嫁さんの方も同時進行。

2月の頭に日取りが決まり、1泊2日の予定で、嫁さんの実家のある、仙台へ…。

場所は仙台某所、和食割烹、あまりにも、ありがちな、昼ドラにでもでて来そうな
シチュエーションに、いまいち、現実感が伴わない俺がいる、
思わず苦笑が洩れる。

嫁さん方は父親と、嫁さんのお姉さん、うちの実家からは、
実父と実母が、席に着く。

「はじめまして、娘さんとお付き合いさせて頂いております嶋村 哲成と申します、今日はこの様な席を設けて頂き、お時間まで作って頂き、有難う御座いました。」

ごく当たり前の挨拶をする、その後、しばらく談笑、お互い笑顔で、会話はすれども、なぜか、そこに暖かみを感じない。
そのまま、料理は終盤に向かう、料理や酒が不味い。

(儀式なんてこんなものか?、それとも、俺が歓迎されていないのか?)
その、本当の答えは、数年後に後者だった事がわかるのだが…。

頃合いを見て、今回の目的だった言葉を嫁さんの父親に向ける。

「娘さんを私の、嫁さんに下さい、娘さんの病気も全部引き受ける
 つもりです、お願いします。」

「分かりました、でも、本当にこれ(嫁さんの事)でいいの?それでもいいなら、娘の事をよろしくお願いします。」

「はい、分かりました、これからは、娘さんは私が守ります。」

言いたい事は言った…、返して欲しかった言葉も返って来た、しかし、その言葉には、熱を感じなかった…、更に、嫁さんの病気に関しては、一切触れない事に、
無性に腹が立った。

会話の端々に、「私達の家庭には何の問題も無く、娘が精神病になんかなる筈が無く、まして、自分達が病気の原因を作ったのかも?などとは思いもしていない。」といった、意味の言葉は、何度も聞かされたが…。

物分りのいい父親の仮面、妹思いの優しい姉の仮面…。
仮面の下の素顔に、今考えればすでに、俺は、ボンヤリと気付いていたのかも
しれない。

唯一、嬉しかった事は、嫁さんが本当に喜んでくれている事だった…。

帰りの新幹線の中での嫁さんとの会話。

「ゴメンね疲れたでしょう…?」

「正直に言うと、やっぱ、疲れた、むいてねーわ、俺には。(笑)」

「でも、嬉しかったよ。」

「お前、あの家族の中で育ったんだよな?」

「うん…。」

「お前の家族、何となく分かった様な気がする…。」

「悪気は無いんだと思うんだけど、でもね…。」

「俺らが、結婚したら、『新しい家族』キチンと作り直そうな。」

「うん!」



続く

テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2007/10/12(金) 21:19:36|
  2. メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…

このエピソード達は、俺と、嫁さんが過ごして来た時間を懐古しながら、今現在、
そういった状況で、悩んだり、困ったり、つまづいたりしている、人達の何かの役に立てればと思い、不定期で、自分と嫁さんのエピソードを、ノンフィクションで、書き綴っているものです…。

現在進行形の物語ではないので、ご注意を…。



エピソード6 「恋心と偏見と…」

クリスマス、嫁さんへ正式にプロポーズを済ませた。

当時の俺達は、嫁さんの精神状態も安定していた時期で、
「お互いが、お互いを必要としている」事を確信できる幸せな時期だった。

「なりさん、この間の事、お父さんに話してもいい…?」

「構わねぇよ。」

「ほんとに?」

「ああ、俺もとうとう、年貢の納め時だな。(笑)」

「お正月、実家に帰る時に、話してくるね、お母さんの命日もあるから、お母さんにも、報告して来る。」

「わかった、俺、正月帰んないけど、俺も適当にやっておくわ。」

「てきとーって何よ!結構大変なんだからね!」

この言葉の意味の重さを、俺は数年後に思い知らされる事になる。

年末、正月、久しぶりの一人の時間、(そばにいるべき人がいない…)

初めて味わう、感覚だった…。

人間や、車の数が、嘘のように減った、環七を眺めながら1人で外食、帰宅後、
留守番電話が点滅している事に気付く…。

(嫁さんからかな?)
留守電を聞いてみる…。

「なりさん、仙台、光のページェント綺麗だよ…、一緒に見たかったな…、………
今日、お父さん達になりさんの事、言いました…。
帰ったら、詳しく話すね、おやすみなさい……、早く帰りたいなぁ、
なんか寂しくなりました、おやすみ。」

「だったら、早く帰って来い…。」思わず口に出た独り言に、
(あいつは、今まで付き合って来た誰とも違うんだな)なんて、当たり前の事に気付かされた…。

「空気」、人がそれぞれ持っている「空気」。(ニュアンス伝わるかな?)

俺は嫁さんといる時に、感じる「空気」が好きだった、俺が自然体でいられる
「空気」を持っている嫁さんを、守り、温め、癒してあげたいと思っていた…。


1月4日嫁さんが帰って来た。
俺の大好きな「空気」と、笑顔をお土産に…。

「ただいま、待っててくれた?、寂しかった?」

「まあな、寂しかった。」

「珍しい!素直じゃん!(笑)」

「ちょっとな、お前の留守電聞いたら、寂しくなった、お前がはじめてだよ、
お前の事、嫁さんに選んで良かったと思ったよ。」

その時嫁さんの表情が曇る…。

「ありがとう、なりさん今度、お父さんにあってくれる?」

「必要だもんな、それは、それより、何かあっただろう?」

「う~ん、大丈夫なんでも無い…。」

「お前の大丈夫は、大丈夫じゃ無いんだよな?」

「ばれた…。(苦笑)」

「揉めた?」

「少し、苦戦した(笑)、でもOK貰ったよ!」

この、嫁さんの「少し、苦戦した。」が、家族の大反対を押し切って、無理やり
もぎ取った「OK」だった事が、数年後の親族間調停の場で明らかにされる事になる…。

理由は簡単、俺が、1流企業のサラリーマンじゃ無いから、以上。(苦笑)

「でも、わたしの病気の事に関しては、相変わらず、全然分かって貰えなかった…。」

「しょうがねぇさ、そっちは、まずは、二人でなんとかやって行こうや!」

「うん、分かった、ありがとう、家族の事は、あんまり考えない様にする、これからもよろしくお願いします。(笑)」

「俺の方は、親から了解とっておいたから。」

「わたしの、病気の事、ご両親に話したの…?」

「言ったよ、最初、ごちゃごちゃ、言ってたけど、つまんねぇ偏見で、何もわかんねぇのに、俺が選んだ相手の文句言うなって、納得させといた、だから心配すんな、
何も文句言わせないから、そこは守るよ、男だからな。(笑)」

「ありがとう、なりさんの事信用する…。」

「で、お前のとこの家族にいつ会いに行けばいい?」



続く

テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2007/10/07(日) 17:17:47|
  2. メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…

エピソード5 「プロポーズ」(後編)


リングの準備はした…。

「プロポーズは、俺の方からさせてくれ、約束するから…、
 もう少しだけ待って…。」

『もう少しだけ』のタイミング がやって来ようとしている…。

一度は撤回させたプロポーズ…。

俺からのプロポーズは、思い付く限り最高のシチュエーションで、

言葉を送りたいと考えていた。

12月の中旬を過ぎた頃、嫁さんから…。

「もうすぐクリスマスだね、なりさんとは、初めてのクリスマス
 だ…。」

「そうだな。」

「ねぇ、何か欲しいもの無い?」

「ん~、ビール券!!」

「えぇ~、もう少し、ましなの無いの~?全然、雰囲気無いじゃん!」

「雰囲気?そんなもん、俺に求めんなよ!、ビール券!!」

「えぇ~、じゃぁ私が勝手に選ぶ!!」

「てか、いらねぇよ、何にも、お前、金ねぇじゃん?」

「でもさ~、なにか…。」

「じゃぁ、俺も金無いから、部屋でやろう、クリスマス!」

「お部屋ぁ?」

「その代わり、ディナーは全部、俺担当、これがプレゼントでどう?」

「うん、だったらいいよ!」

「わりぃな…、安上がりで。」

「ううん、全然いい、そう言うのやった事無いから、楽しみだなぁ。」

これで、シチュエーションは整った、あとは、ピンポイントに、

アクセントを入れる、小物の準備だけ…。

クリスマスイヴの前日、コンビニで、サンタクロースの小さな

ぬいぐるみと、タイマー付きのクリスマス用オルゴールを買った…。

お菓子の詰まった袋の中身を交換する為に…。

クリスマスイヴ当日AM 2人で買出し、飲み物は、シャンパンの

代わりに、2人のお気に入りのフォロナリーのランブルスコ

(発泡性の赤ワイン)を2本。

初めてのクリスマスディナーは。
 ・クリームチーズと豆腐のカナッペ
 ・自家製ガーリックトースト
 ・クラムチャウダーのポットパイスープ
 ・パルマ産プロシュートの生ハムトッセサラダ
 ・チキン一羽に香草とパン粉を詰めたオーブン焼き
のメニュー。

クリスマスイヴ PM 半日掛りで、仕込み開始、ケーキは嫁さんの

お気に入りの店のものを買って来て貰う。

その間に、隠していたリングを、サンタクロースのぬいぐるみの袋に

入れて、オルゴールのタイマーを午前0時にセット。

嫁さんが絶対に開けない場所に隠す…。


PM21:30 少し遅めのディナー開始。

「料理凄いね!!、外食するより凄いかも?」

「でしょ?、プレゼントつったからには、これぐらいは
 やんねぇとな。」

実際は、仕込みだけでグッタリしていたが、意地を張ってみる(苦笑)

「よし、電気消せ、キャンドル点けようや。」

「綺麗だね…、なんか、嬉しい…。」

「……、さすがに喉渇いたな、乾杯しよう!」

「うん、お疲れ様、ありがとう、手作りのクリスマスの料理
 はじめて…。」

「ワイン抜くぞ。」

「乾杯!!」

「乾杯…。」

しばらくの間、いつもと変わらない、しかし、いつもとは少し違う

空気の中を、2人で過ごすワインのペースも、普段よりは、

ゆっくりになる。


PM23:45 1本目のワインが空く。

「もう一本、もう開ける?」

そう聞かれ、時計に目をやる。

「もう一本は、もう少し待っとけよ。」

「うん、じゃぁ、ケーキ食べよっか?」

「いいよ。」

「ロウソクも貰って来たんだ…。」

「そっか。」

「2人で消そうね。」

「パス。」

「いいじゃんクリスマスの時ぐらい。」

「もう少しだけ、火を点けんの待ってくれる。」

「なんで…?」

「もうすぐだから…。」


AM00:00 キッチンの冷凍庫から、かすかにオルゴールの音が

聞こえる。

「冷蔵庫の方から、なんか聴こえる…?」

「行って来てみな。」

かすかな、オルゴールの音を頼りに、冷凍庫のドアを開ける彼女。

「あっ!サンタさんがいる!!」

「待たせたな、こっちが本当のプレゼント。」

「………嬉しい!サンタさんありがと。」

「チョット待って!、そこで、嬉しがるな!、サンタさんは何に
 プレゼント入れて来るんだっけ?」

「袋?」

「だろ。」

「嘘!!、コレこの前デパートに行った時の指輪だぁ!」

「MERRY Xmas!」

「………うそ、…うそ……ありがとう…、これ欲しかったんだ
 本当は…。」

「着けてみな。」

「なりさんが、着けてくれない…?」

「いいよ、どうせもう一つ、受け取って貰いたいものがあるからさ。」

「そこに立ってて。」

「はい。」

正面に立つ彼女にひざまずき、聞いてみる。

「どっちの手のどの指に着ければいい?」

「……なりさんに任せる……。」

「じゃぁ、こっちの、この指借りるな。」

彼女の、左手の薬指に、3つのリングを繋げていき、立ち上がる、

向かい合う2人。

「わりぃな、今はこれが代わりになっちまうけど…、もう一つの

プレゼント…、これは、お前が、受け取るかどうか決めてくれ。」

「はい…。」

「一回しか言わねぇからな。」

「はい…。」

「俺は、○○を愛しています、そして、これからも、この気持ちは、
 変わる事が無いと、約束します、だから…、俺の、嫁さんに、
 なって下さい。」

「………はい、………喜んで…。」

「…でも、でも、でも、本当に、本当にわたしなんかでいいの…?」

「色んな病気もってるし、歳も6つも上だし、料理下手だし、
 それから…それから…」

「もう気が済んだか?、前にも似た様な事言ったかもしれないけどな、 『わたしなんか』じゃ無く
 『お前だから』嫁さんになってくれっ言ったんだ!
 二回も言わせんな!」

「(涙)わたし、なりさんのお嫁さんになりたい、なりたいよ、
 わたしの事選んでくれて…ありがとう。(号泣)」

俺の胸の中で、泣きじゃくる嫁さんをもう一度、しっかりと

抱きしめなおす。

「こんなのずるいよ、何も聞かされてないし、指輪だってサイズ
 合ってるし、こんなに、急だし、パニックになったらどうしてくれんのよ!
 ずるい、ずるい、ずるい………。」

ずるいを連呼しながら、俺にもたれ掛かった嫁さんは、そのまま
 
寝息を立てていく。

嫁さんをベッドまで、運んだ俺は、2本目のワインを開けた…。

嫁さんの、安心し切った寝顔を見ながら、ワインを飲んでいた、

クリスマスの夜。

これが、俺たちのプロポーズの風景…。


続く

テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2007/10/04(木) 03:36:31|
  2. メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…

エピソード5 「プロポーズ」(前編)


12月の最初の休日いつもより、早めに起き出した嫁さん…。

「買い物いかない?」

「どこ行くの?」

「たまには、デパートとか行かない?」

「俺、買う物ないよ。」

「いいじゃん、帰りに1杯飲めればいいんでしょ?」

「まぁな。」

「じゃぁ、行こう!」

「分かった、で、どこ行きたいの?」

「高島屋!」

「あっそ、いいよ。」

基本的にデパートでの買い物に付き合うのが苦手な俺だが、この日は、どうしても、一緒に行きたい理由があった。

店内をウロウロ見て回る嫁さんに、引きずられる様に連れ回される俺…
貴金属売り場で、嫁さんの足が止まる…。

「あっ!コレ可愛くない?」

「どれ?」

1つの指輪が3つにセパレートする、3連のリング…。

「つけてみてもいいかなぁ?」

「つけてみれば…。」

「うん、……、少しおっきいかも…。」

「欲しいんじゃ無いの?」

「可愛いけど…、高いし、いいや見てると欲しくなるから!いこっ!」

「ほんとにいいの?」

「うん、なりさん、そろそろ、タバコすいたいでしょ?」

「そうだな。」

二人でデパートの屋上に行き、二人でタバコを燻らす。

「寒いね、これからどうする?」

「……。」

「もう、飲みに行く?」

「ん~、まだ少し早いかな。」

「ちょっと、お手洗いに行って来てもいい?」

「じゃぁ、俺、CD見て来ていい?15分くらいで済ますから、玄関で待ち合わせ!OK?」

「玄関ね、はーい。」

屋上で別れる、嫁さんの後姿が見えなくなった瞬間、方向転換、さっきの貴金属売り場に急ぐ…。

「さっき、連れが見ていたリングどれですか?」

「こちらが、先程の商品になりますが…。」

「これの、ワンサイズ下の在庫ってストックありますか?」

「はい、ございます。」

「それ下さい、急ぎで!」

この為に用意していた現金で支払いを済ます、そこの、ブランドの紙袋にリングを入れようとする店員さんに袋を断る。

「ごめんなさい、袋に入ってると、コートに隠せないから…。」

コートの内ポケットに、リングをしまう。
急ぎ足で、待ち合わせの玄関に向かう。

「なんか、いいのあった?」

「あぁ、無かった、さて、飲み行くか?」

「うん、今日は何にする?」

「さみぃから、串揚げでも喰い行くか?」

「いいね。」

「じゃぁ、決まり、行くぞ!」

「はーい。」

串揚げを喰いながら、嫁さんがぽつり一言…。

「なりさん…、ほんとに、わたしみたいな病気持ちで、欠陥のあるおばちゃんでいいの…?」

「あぁ?、くどい!、お前に欠陥があるかどうかなんて、お前とか、周りが決める事じゃなくて、俺が決める事だろ、違うか?」

「うん…、でもさ…。」

「でもさ、じゃねぇよ、せっかく外出たんだから、美味い酒のもう!、なっ?」

「うん、今日は買い物付き合って貰ってありがとう、なんか嬉しかった!、何にも買ってないけど。(笑)」

「そうだな。(笑)」

「どれ、適当に飲んで帰るか?」

「うん、そうだね。」

勘定を済ませ家路に着く。
帰り道、嫁さんにお使いを頼む。

「わりぃ、コンビニで、タバコとビール買って来てくれる、部屋暖めておくからさ。」

「分かった、いいよ。」

「頼むな。」

嫁さんより先に部屋に戻り、内ポケットのリングを部屋に隠す。

これで、第一段階準備完了。

「ただいま、買って来たよ~。」

「お帰り、寒かったろう?ごめんな。」

「寒かったから、抱っこ!!」

「ビール飲んでからな。」

「えぇ~、寒かったんだからね、ほんとに!!」

本当は飲みたくも無いビールを一気に飲み干し、嫁さんの冷え切った体を暖める。

「これからも、一緒にいてくれる…。」

「当然…、だろ?」(笑)

プロポーズの準備進行中。


後編へ続く

テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2007/10/03(水) 01:13:11|
  2. メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。