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メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…

エピソード3(後編)

はじめての、心療内科付き添い…。(後編)


嫁さんが4年半通い続けている心療内科へ、付き添う日が来た。

クリニックへ向かう電車の中。

どこか、不安げな嫁さんの態度…。

「Drに聞きたい事ってなぁに?」

「うーん…、色々。」

「例えば?」

「これから、俺が、お前の為に何が出来るのかとかかな、取り合えず、他にも色々。」

「お願いがあるの…。」

少し怯えた様な嫁さんの表情。

「なに…?」

「わたしの病気の原因は聞かないでくれる?」

「どうして?」

「出来れば、思い出したくないから…、お願い…。」

「了解、聞かない。」
「後は?」

「大丈夫…だと…思う。」

「そっか、わかった。」

予約時間の10分前に心療内科に着く。

思ったよりは規模が小さい。
小奇麗な花や置物や絵画、でも何か、「無機質な違和感を感じる不思議な空間」それが、俺の第一印象…。

予約時間が来る、次々患者さんは入れ替わるが、嫁さんが呼ばれる気配は無い。
更に20分、未だに気配無し。
病院の待ち時間が苦手な俺は、イライラを募らせる…。

「いつもこんな感じ?」

「そうだよ、1時間くらい待った事もあったかな?」

「そうか、それだけでもストレスだな。」

「もう、慣れちゃった。(苦笑)」

更に20分後、嫁さんの名前が呼ばれる。

「付き添いの方、失礼ですが、○○さん(妻の旧姓)とは、どう言ったご関係ですか?」

看護士さんに聞かれ、同棲中である事を告げる。

「少々、お待ち頂けますか?」

診察室から、何かを相談している声が洩れる…。

「お待たせしました、それでは、○○さんだけまずお入り下さい、お付き添いの方は診察が終わるまでお待ち頂けますか?」

「待って下さいよ、それじゃ、俺が付き添った意味が無いんですけど。」

「Drの指示なので、○○さんの診察が終わった後に時間を作るそうです。」

どういう診察を受けるのかも見たかった俺は、渋々指示に従う。

嫁さんが診察室に入っておよそ3分後。

「○○さんの付き添いの方中へどうぞ。」

「???」

「診察もう終わったの?」
「いつもこんなもんなの?」

「うん、大体はね…。」
「ケンカしちゃダメだよ。」
俺を呼びに来た嫁さんと小声で話す。

「今日は、○○さんの何をお話しすれば良いのですか?」

怪訝そうなDrの表情と声のトーンに、一瞬怒りが走る。
怒りを押し殺し、嫁さんの隣の席に着く。
そっと、俺の手を握る嫁さん…。

「はい、これから、彼女と生活するにあたって、私が彼女の回復に向かって何か補助できる事はありますか?」

「特に無いですね、普通に接して下さい、彼女の症状の原因は亡くなった母親にある様なので、根本的にトラウマを取り除く事は難しいんです、母親が生きていれば、また、違ったのかもしれませんが、一生付いて回る問題だと思って下さい…、もうよろしいですか?、次の患者さんが待っているので。」

過去のトラウマを勝手に話され、うなだれる嫁さん。
業火の如く燃え上がる怒りを押し殺し、止むを得ず最後に聞こうとしていた質問を問いかける。

「そんなに時間が無いのなら、最後に1つだけ聞かせて頂いても宜しいですか?」

怪訝そうな顔で…。

「どうぞ。」

「俺はこの子に、俺の子供を生んで欲しいのですが、それは、可能ですか?」

突然の俺の言葉に、驚きを隠せない嫁さん。(この時点で、まだ、プロポーズはしていなかった。)

「無理ですね、子供に子供は育てられませんから。」
更にうなだれ、俺にもたれかかる嫁さん。
それを尻目に。

「もう宜しいですか?」

「ええ、もう結構です。」

よろめく足取りの嫁さんを抱えながら、診察室を出る。
山の様に出された薬を受け取り、気丈に会計を済ませる嫁さん。

ささくれ立った感情のまま、心療内科を出る、嫁さんを抱える様に抱きながら、休める場所を探す。

診察に付いて来た事に対して、これで良かったと言う感情と付いて来なければ良かったと言う感情が交錯する…。

しばらく近場に見つけた喫茶店で休息を取り、少し自分を取り戻した嫁さんに、質問してみる。

「いつも、診療時間はあんなもん?」(約2人分話して10分弱)
「うん、もっと短い時もあるよ。」

「なんで、あの病院がいいの?」

「新しい病院に行くと、また、嫌な事を始めから話さないといけないんだよ、それが耐えられないから…。」

「それだけ?」

「うん…。」

「そっか、ゴメンな、嫌な思いさせたな、付いて来て。」

「ううん、それよりさっき言ってくれた事、本気?」

「何が?」

「わたしに赤ちゃん産んで欲しいって言った事。」

「あぁ…、急かされたから、本音が出ちまった。(苦笑)」

「ゴメンね…、ゴメンね…わたしがこんなでゴメンね…。」

とめどなく溢れる涙を止められない嫁さん…。
際限無く、自分を責め続ける…。

「なぁ、俺から提案!」
「辛いかも知れないけど、病院替えよう。」

「俺も一緒に探すから、今度は、最初から俺も付いて行く。」
「お前には悪いけど、俺あの病院気にいらねぇや。」

「うん…、わかった…、ただ、新しい病院見つかるまで、お薬だけ貰いに来てもいい?」

「それは、お前の好きにしな。」

「じゃぁ、明日から、新しい病院探しだな!」

「本当は、怖いけど…頑張る。」

「俺、お前の子供欲しいし、少なくても、一生治んないとか、言わねぇ病院、ってか、お医者さん見つけようや。」

「うん、治したい、なりさんの赤ちゃん産みたいもん。」


(続く)


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  1. 2007/09/11(火) 04:19:19|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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  1. 2007/09/19(水) 13:13:53 |
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