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メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…(エピソード21)「入院…」(前編)

このエピソード達は、俺と、今は亡き、嫁さんが過ごして来た時間を懐古しながら、今現在、そういった状況で、悩んだり、困ったり、つまづいたりしている、人達の何かの役に立てればと思い、不定期で、自分と嫁さんのエピソードを、ノンフィクションで、書き綴っているものです…。

現在進行形の物語ではないので、ご注意を…。






エピソード21「入院…」(前編)



忙しさに感け、嫁さんとの対話を蔑ろにしていた時期だった。

娘が生まれて、多少手がかからなくなって来た時期から、久しく嫁さんと、じっくり話す時間を取っていなかった事に気付く…。

勿論、会話が無かった訳ではないが、今更ながら、俺自身が、嫁さんからのメッセージを上っ面だけで、聞いていた事を思い知らされる様な嫁さんの言葉と状況だった。

全く気付く事さえ出来ていなかった、真新しいリストカットの傷跡、そして、「入院しちゃだめかな…?」という言葉。

ここまで嫁さんを追い詰めてしまっていた、何もフォロー出来ていなかった自分に憤りを感じながら、嫁さんの言葉に正面から向かい合う。

ポツリ、ポツリと話し出す嫁さん。

「なりさん、ごめんね…、怒らないで聞いてくれる?」

「大丈夫、何でも言ってみて、何言われても、怒んないから。」

「あのね…、多分、今がわたしの限界なんだと思う…、疲れちゃったんだ…。」

「何に対してかな?」

「この子を保育園に預ける様になってから、なりさんのお手伝いでしょ、家事をやって、この子の相手して…、本当なら、出来て当たり前の事だよね…、でもね、わたしにはそれが、難しいみたい、この頃、本当に疲れが抜けないんだ…。」

「ごめん、俺のフォローが足りなかったんだよな…。」

「ううん、なりさんのせいじゃなくてさ、それが出来ない自分が情けなくって、悔しくって、自分がイヤになって来ちゃって…。」

「で、その腕の傷か…、一緒にいる様になってから、随分傷が減っていたよな、気付いてやれなくてごめんな、後さ、お前、自分の事責めるなよ、俺らの場合、近場に、実家がある訳でもないし、育児を手伝ってくれる人がいる訳でもない、まして、お前の場合、健康な人達よりは、ハンデもある訳じゃん…、それをフォローするって約束したのは俺だし、その俺が、お前がここまで追い詰められるまで、気付いてあげられないなんて、俺の失態だし、むしろ、俺がお前の事を追い込んでたようなもんだよな…。」

「ううん、そんな事は無いよ、なりさんのせいじゃないから。」

「…俺さ、やっぱり、どっかで勘違いしてたり、慢心してた部分があったと思うんだ、正直に話すと、この子が生まれた事で、お前の病気が良くなったもんだと思ってた…、それって、ただ、お前が、この子に対する思いと、責任感で、自分のキャパを越えてまで、無理してたんだよな…、気付いてあげられなくてごめんな…。」

「なりさんにそう言って貰えただけでも、嬉しい…、ありがとう。」

「俺さ、もう少し、出来る限りのフォローはするし、お前にあんまり負担掛けない様にするからさ…、それでも入院したい?」

「ごめんね、なりさん、今、本当に限界に近いと思うのね…、最近ずっと思わなかった、死にたいって気持ちが、出はじめてるんだ…、この子の事本当に大事に思ってるし、なりさんにもこれ以上迷惑掛けたくないから、やっぱり、入院して、良くなって帰って来る…、だめ?」

「分かった、お前がそうしたいんだったら、そうしておいで、ただ、必ず、少しでも良くなって戻って来いよ。」

「うん、わがまま言ってごめんね…、元気になって戻って来るね。」

「病院、決まってるの?これから?」

「実は、もう決まってるんだ、ただ、入院には、家族の承諾が要るから、なりさんから、OKが出ないと入院できないんだ。」

「そっか…、場所は近場?」

「うん、ここからだとバスで30分位かな…面会時間となりさんの仕事の時間被っちゃうから、平日は無理だと思うけど、日曜日は面会に来てね、ちびちゃんと一緒に…。」

「分かってる、でも、お前入院してる間、チビどうすんの?」

「あのさ、お姉ちゃんに来て貰おうかと思ってるんだ、なりさんの仕事も手伝って貰おうかと思ってるんだけど、なりさんは気を遣わせちゃうと思うんだけど、この子の為だと思って、今回だけ許して。」

「分かった、お前は、自分が良くなる事だけ考えて行っておいで…、ゆっくりとは言えないけどさ(苦笑)」

「ありがとう、明日から、手続き始めてみるね、わがまま言ってごめんね…。」

「バーカ、お前に死なれる位なら、何でも我慢するわっ!」

「なりさん…、入院しちゃったら、しばらく一緒に寝れないから、今日から一緒に寝てくれる?」

「OK、一緒に寝よっ、三人でな。」

数日後、病院から、俺に連絡が入る。

「嶋村様の旦那様でいらっしゃいますか?奥様の入院の件で、何点かご承諾頂かなければいけない事がありまして、ご連絡させて頂きました。」

「まず、奥様が入院される事に同意はして頂けますか?」

「はい、同意しております。」

「もし、奥様が、入院中、仮に、暴れたり、危険な行動を取ってしまう事があった場合、拘束させて頂く可能性もありますが、それについても、ご承諾頂けますか?」

「…はい、嫁さんが、今の状態から、少しでも回復するのに必要な事でしたら、承諾します。」

「分かりました、それでは、奥様をお預かり致します。」

「よろしくお願いします、何とか、嫁さんを助けてやって下さい!」

「分かりました、最善は尽くします。」

この時の俺は、入院する事でうまれるであろう、メリットだけに気が行っており、入院する事によってうまれる、デメリットの事など、全く頭の中に無かった…。



後編へ続く
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テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2008/08/28(木) 13:13:28|
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