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メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…(エピソード24)「転職と不協和音」(前編)

このエピソード達は、俺と、今は亡き、嫁さんが過ごして来た時間を懐古しながら、今現在、そういった状況で、悩んだり、困ったり、つまづいたりしている、人達の何かの役に立てればと思い、不定期で、自分と嫁さんのエピソードを、ノンフィクションで、書き綴っているものです…。

現在進行形の物語ではないので、ご注意を…。



エピソード24「転職と不協和音」(前編)


嫁さんからの勧告で、結婚してから初めての、次の仕事が決まっていない休職時期を迎える事になった。

「女房子供の食い扶持を稼ぐのが、男の務め」これが、俺の家族に対する一貫した姿勢だった。

持病が原因とはいえ、その構図が突然瓦解する…。

初めは、俺自身、数週間もすれば、頭痛の発作も治まるだろうと考えていた。

頭痛の発作に耐え、家事をこなしながら、嫁さんと娘の帰りを待つ。

とは言っても、娘は、俺の体調を汲んでくれた嫁さんが、保育園に送り迎えをしてくれていたし、俺がやる事は、夕食の準備くらいなものだった…。

「ただいまー。」

「二人ともお帰り、お疲れさん。調子大丈夫だったか?」

「うん、何とかねー。ほらっ、パパにただいまは?」

嫁さんの後ろに隠れ、背中越しに、俺を覗き見る娘。休日以外に、自分より先に、パパがお家にいる事が、何となく不思議そうな様子だった。

「飯、準備しておいた、いつでも喰えるよ。」

「わぁ!よかったね、パパご飯作ってくれたって!パパのご飯美味しいもんね。じゃぁ、すぐ、みんなで食べようか!」

「うん、たべる。みんなでおいしいなしよっ!」

「おし、じゃぁ、すぐ用意するからな。ちょっと待ってて。」

家族三人で晩飯が喰える事、娘と一緒に過ごせる時間が増えた事、そして嫁さんの気遣い…。

本当に嬉しかった。ただ、それを素直に喜んでいられたのは、二週間程度だった…。

元々、体が丈夫な方ではない嫁さんが、毎日仕事に行き続ける、勿論、俺に泣き言は一切言わない。

だが、嫁さんの疲労が溜まって行くのが目に見えて分かる様になっていく…。

「なぁ、明日からチビ俺が面倒見てるよ。送り迎えが無くなるだけでも随分楽だろ?」

「いいよ、なりさんに休んで貰ってる意味無いじゃん。それに、頭痛の時、この子どうするつもり?」

「薬飲みながらだったら何とかなるよ、大丈夫。」

「それで、体壊したら、休んでる意味無いでしょ。今はなりさんが休む番!とにかく体休めてて!お願い…。」

三週間、四週間、まだ頭痛は治まらない…。

嫁さんの疲労もピークを迎えそうだった…。

そんな時、娘が高熱を出す。

「なりさん、ごめん!今日だけちびちゃんお願い!病院に連れて行ってあげて。」

「わかった。で、どこに連れて行けばいい?」

連れて行く小児科や、薬が出た場合の対処の仕方などを、事細かに、メモにして渡してくれる。

嫁さんのメモ通りに行動しながら、つくづく自分の育児に対する知識が足りない事を思い知る。

「なりさんごめんね!チビちゃん大丈夫だった?」

部屋に着くなり、娘の所に飛んでくる嫁さん。

「薬、これ貰って、座薬もさせたから、熱は下がってるよ。俺の方こそゴメンな、お前はいつもこんな事やってんだもんな…。」

「そうだよ、でも大丈夫!だってママだもん!(笑)」

「お前にばかり、無理させてるよな、ごめんな…。」

「いいの、いいの。それよりなりさん、慣れない事やって疲れたでしょ?あとは、わたしが見るからゆっくり休んで。」

俺が、休職しだしてから、一ヶ月が過ぎた頃、嫁さんの給料日がやって来た。

「なりさん、ごめんね、やっぱり、わたしのお給料だけだと、生活ギリギリだよ…、食費、なりさん何とか減らしてくれるかな…?わたし、そういうの凄い苦手なんだ…、なりさんそっちは得意でしょ?」

「…分かった…けど、やっぱり金しんどいんじゃねぇかよ…。」

「うーん、まぁね…ギリギリかな…でも、なりさんは無理しなくていいからね!」

「バカ言うなよ!お前にこれ以上迷惑かけられっかよっ!仕事終って帰って来るなり、玄関でへたり込んでるお前の姿なんか、これ以上見てられっかよっ!」

「わたしは大丈夫だから、なりさん無理しないで。」

「無理してんのどっちだよ?俺は、もう十分休ませて貰った。明日から仕事探すから。第一、お前が俺に金の事を言い出すって事は、よっぽどの状況なんだろ?」

「うーん…、本当はね…貯金無くなっちゃったんだ。でも、これは、なりさんの体調を元に戻すのに必要なお金だったから、全然勿体無くないんだから、気にしないでね!本当だよ!」

「ありがとう、本当に嬉しいし、ありがたいけどさ、やっぱ、お前らに飯喰わせるのって、俺の役目じゃん?だからさ、すぐ動いてみる。無理は出来るだけしないから、安心して!ごめんな…。」

家計の状況が分かってしまった以上、動かない訳にはいかなかった。体調に関しては正直見切り発車ではあったのだが…。

その日から、俺の転職活動が始まる。

条件は「前職よりも給料が高い事」のただ一点。そこに、嫁さんの気持ちや、家庭への気遣いは俺の目に入らなくなってしまっていた…。



後編へ続く
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テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2008/09/18(木) 19:29:04|
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