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メンタル疾患の彼氏彼女を持つ人達へ…(エピソード25)「不協和音~かりそめの平穏」(前編)

このエピソード達は、俺と、今は亡き、嫁さんが過ごして来た時間を懐古しながら、今現在、そういった状況で、悩んだり、困ったり、つまづいたりしている、人達の何かの役に立てればと思い、不定期で、自分と嫁さんのエピソードを、ノンフィクションで、書き綴っているものです…。

現在進行形の物語ではないので、ご注意を…。



エピソード25「不協和音~かりそめの平穏」(前編)


先の見えなかった再就職と長期休養に突然光明が見えた。

きっかけは友人からの一本の電話。

俺が求めていた再就職の為の高いハードルは、見事にクリアされている条件だった…。

唯一だが、本来最も優先されるべき、嫁さんに心配を掛けない仕事であるという条件を除いては…。

電話を貰った二日後に先方とのアポイントを友人に取り付けて貰う。

友人からの仕事の打診があった当日、嫁さんと娘の帰りを待ちながら、嫁さんに、仕事の内容をどこまで話すべきか思案していた。

「ただいまー、仲良し親子の到着だよー。」

「お帰り、飯の準備出来てるよ。」

「嬉しいね!今日もパパのご飯だよ!」

「うん!うれしい!」

「そっか、よし!飯にしようか?その前に、ママにご報告があります!」

「何、どうしたの?」

「あのさ、仕事決まりそう。」

「…どんな仕事?」

「給料いいよ!前の職場の手取りにプラス五万だって、あとは更に歩合が付くって。」

「給料じゃなくて、仕事の内容を聞いてるの!危ない仕事じゃ無いよね?」

「別に危なくは無いと思う。ただ、場所は六本木で、深夜の仕事になるかもなんだけど、細かい事は、明日オーナーになる人と会って聞いてくるわ。」

「えっ!もうアポ取ったの?六本木?深夜?女の子のいる店じゃないよね?」

「とりあえず、明日、オーナーに会ってみないと分かんねぇんだ。」

「なりさん、お金だけじゃ無いからね!仕事選んでよ、明日すぐに決めてきちゃダメだからね!」

「了解!とりあえず、明日行って、先方と会ってみる。で、帰ったらお前と相談して決める、OK?」

「なりさん、絶対だよ!」

「分かった。」

翌日、オーナーとの顔合わせ…、嫁さんには悪いと思ったが、収入面から考えて、俺の腹は決まっていた。

仕事の詳細は、新規オープンの会員制クラブのマネージャー、もちろん女の子も在籍する店だった…。

店舗の改装も始まっており、出来れば翌週には現場に入って欲しいとの事だった。

週休二日と言う事もあり、その場で、契約を結んだ…。

「事後承諾」俺の選んだ決断だった…、嫁さんの気持ちは置き去り…。

(休みが増えれば、家族との時間も休職前より多く取れるだろうし、収入も上がる、問題ないだろ?)帰りの電車の中で、ずっと自分に言い訳をしていた…。

「ただいま、ちびちゃんは?」

「おかえり、うん、さっき寝たとこだよ。で、どんな仕事だった?」

「新規オープンの会員制クラブのマネージャー、夕方6時から夜中の2時までだけど、多分朝まで営業するだろうな…、当然女の子いる店だってさ…、ただ、土日休めるし、給料も固定プラス歩合だから条件いいでしょ?」

「決めてきてないよね?当然!」

「…ごめん、来週から現場の仕切りする事に決めてきちゃった…。」

「私と相談してから決めるって言ってたじゃない!!」

「ごめん、これ以上、お前に迷惑掛けたくなかったからさ…。」

「わたしの気持ちも考えてよ!その仕事じゃ、夜中ずっとこの子と二人じゃん!それに…」

「それに何だよ?」

「…言いたくない!だって…。」

「だって何?」

「…女の子いっぱいいるんでしょ?わたしより若くて可愛い子…?。」

「お前、そんな事心配してたの?」

「だって…、当たり前でしょ?なりさん男だし、女の子大好きなの知ってるもん!」

「お前と付き合いだしてから、一度でも、お前以外の女の子に手を出した事あったか!?」

「…無い…。」

「お前に本気で惚れてから、一度も浮気した事が無いのは、俺のプライドなんだぞ!あんまり威張れるような事じゃないけどさ…。(苦笑)」

「ほんとはね、なりさんの事だから、今日仕事決めて来るんじゃないかなって思ってたんだ…。」

「そっか…。」

「でもね…、本当はこういう仕事はやって欲しくなかったんだよ!だから約束して、期限を決めて!三年…、それ以上はやって欲しくない!なりさん自分の店出したいって言ってたのだって遅くなっちゃうし、この子が小学校に入る頃に、パパのお仕事『会員制のクラブのマネージャー』とか、『六本木の黒服』って何となく言わせたくないでしょ?」

「そうだな…。」

「だから、期限は絶対守って!その条件でお嫁ちゃんは許可します。(笑)」

「ごめんな、いつも勝手やって。」

「なりさんといると、いつも刺激があって楽しいよ、いつも一か八かって感じで、怖い時もあるけど。(苦笑)」

「わりぃな、感謝してるよ。何だかんだ言いながら、最後は、俺の好きにやらせてくれる、お前の器量のでかさに…、ありがとう。」

「ただね…、今回の仕事に関してだけは、本当に心配してるんだぞ、お嫁ちゃんとしては…」

「何を?」

「……ほんとに、わたしより若くて可愛い子がいっぱいいる中で、なりさんがわたしの事だけ見ててくれるのかな?って。」

俺と、目を合わせずに、うつむきながら、そしてためらいがちに問いかける嫁さんに、掛けるべき言葉は見つからなかった…。

嫁さんの不安を少しでも取り除いてあげたかった…。

俺達は、自然と身体を重ねあった…。

お互いが信頼を確かめ合う為の必然の交わりだった…。


翌週からの仕事は、オープン準備と言う事もあり、多忙を極めたが、終電までには、家路に付く事が出来た。

嫁さんも、比較的安定してくれているようだった…。

嫁さんの精神に負担を掛け出す問題が次々と起きて行くのは、俺が、完全に深夜、家を空けることになる、新しい職場の正規オープン日以降からだった…。




後編へ続く
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テーマ:たいせつなひと。 - ジャンル:心と身体

  1. 2008/09/25(木) 15:34:03|
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